引用:京都ウィメンズベースHPより

京都にある一日100食限定なのに行列ができる人気の国産牛ステーキ丼専門店「佰食屋」(ひゃくしょくや)を経営している企業「株式会社minitts」の代表取締役、中村朱美さん

京都生まれで京都育ちの中村朱美さんがいま、女性起業家として、ワークライフバランスへの取組についてなどで注目を集めています。百食屋やご自身の会社の運営だけではなく、講演会などでも活躍中の中村朱美さん。忙しい日々を送られているだろう中村さんは、2人のお子さんのママでもあります。

下のお子さんはリハビリが必要な状況らしいのですが、ビジネスにママに、どのように毎日の生活をこなされているのでしょうか。中村朱美さんについて調べてみたのでご紹介します。

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起業のきっかけはご主人のステーキ丼


中村朱美(なかむら あけみ)さんは京都生まれの京都育ちです。1984年生まれの34歳で、京都教育大学を卒業されています。大学卒業後には、専門学校の職員として広報などの職務をお務めになっていたそうです。会社員として働いていた頃には激務の毎日で働き続けることに不安を感じていたのだとか。


現在、中村さんが代表取締役を務めている株式会社minitts(みにっつ)をご主人と設立したのは2012年9月でした。「株式会社minitts」は飲食事業や不動産事業を行う会社です。設立のきっかけは、お二人がまだ結婚する前のこと、ご主人が朱美さんに作ってくれたステーキ丼がとても美味しかったからだそうです。


おいしすぎたステーキ丼によって、お店を出すのは今しかない!と資金を貯めて、ご主人と株式会社minittsを設立たそうなんです。そして、2012年の11月29日いい肉の日に第一号店となる国産牛ステーキ丼専門店「百食屋(ひゃくしょくや)」を開店されました。(正式には「佰食屋(ひゃくしょくや)」という漢字を使っていらっしゃいますが、この記事では百を使わせていただきます。)


開店した当初は。なかなか売れない日々が続いたそうなのですが、素材にこだわったおいしさが評判をよび、地元メディアなどで取り上げられたり、お客さんたちのSNSで発信されたりするようになり、徐々にお客さんの数が増えたそうです。

今では全国放送のマスメディアで取り上げられることも多く、2015年3月に開店した「百食屋 すき焼き専科」と2017年3月に開店した「百食屋 肉寿司専科」との3店舗を運営されています。

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2児のママ


女性起業家として大活躍されている中村さんは、4歳の娘さんと2歳の息子さんのママでもあります。そして、2人のお子さんのうち、息子さんは脳性麻痺の影響によって、右手右足が少し動きにくいという症状をお持ちなんだそうです。息子さんは日々、リハビリに励まれているそうで、毎朝、夕にリハビリの時間をとっているようです。

平日の昼間はお子さんたちは幼稚園へ行っているようなのですが、それでもお子さんもまだ小さくて、お仕事でも活躍されていて、さぞかし寝る時間も無いだろうと思ってしまうのですが、7時起床、21時30分就寝という健康的なタイムスケジュールで過ごされているようです。ご主人と協力しあって、お子さんたちとの時間も大切にしているようで、息子さんとのリハビリタイムもそうですが、娘さんとは絵本の時間をとっていたり、就寝は家族全員でなど、仕事とプライベートどちらもとても大切にされている印象です。

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minittsは理想的ホワイト企業?


中村朱美さんが起業家として注目されているのは、ビジネスに成功されているママさん女性起業家だからというだけではなく、ご自身の経験などから、社員が仕事もプライベートも共に充実した環境で働けるような経営スタイルを実践しているからなんです。そのために、女性が活躍できる職場、ワークライフバランスへの取組みをとても熱心にされているんです。


さまざまな起業が働き方改革へメスを入れている状況の中、中村さんが経営されているminittsは超理想的なホワイト企業としても今、注目を集めているんです。どのようなポイントが注目されているのでしょうか。飲食店ときくと、拘束時間も長く、重労働というイメージがありますが、「百食屋」では、飲食店で有りながらも一日100食限定というシステムで経営されています。

行列が出来るほどの人気店なのに100食限定なので、基本はランチタイムだけの営業です。そのため18時には完全に退勤し、残業もゼロなどの制度に取り組んでいて、従業員のオーバーワークなどが起こらないようなシステムを徹底しているようなのです。




他にも、有給休暇は全員が完全消化するような制度や子供の送り迎えで必要な場合はフレックスタイム制にするなど、子育て中の女性などでも働きやすい環境を整えるための制度の取り組みをいろいろされているのだそうです。実際にシングルマザーや障害者、介護中の方や高齢の方などの雇用をされるなど実績もあります。


特にすばらしいと感じたのが有給休暇の完全消化制度です。完全にプライベートな理由でも、従業員の方々は社長である中村さんに理由を隠すこと無く、しっかり話して有給を取得するそうで、中村さんはそれを「楽しんでおいで!」と送り出すのだそうです。そこまで有給休暇の取得が当然のこととして浸透しているのがすばらしいですし、やっぱりそれは中村さんの気遣いあってこその雰囲気なのだと思います。


minittsには「百食屋」など3店舗を経営する飲食事業部門と、建築士であるご主人が主に運営されている不動産事業部門「minitts home design.」があります。

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一日100食限定はインセンティブ?


ビジネス的に考えると、整理券をくばるほどの人気店が一日100食限定というのはもったいないような気もします。が、もともとなぜ100食にしたのでしょうか。


もとは、中村さんご夫婦とお母様と3人でお店をはじめられたので、100食くらい売れたらいいねということだったそうです。そして、営業職などのように、がんばったぶんだけ自分に結果が返ってくるようなインセンティブのように、飲食業でも頑張った分、自分に報酬が返ってくる仕組みがあったらもっと頑張ることが出来るんじゃないかと思ったそうです。そこで、1日100食限定と決めて、早く売り切ってしまえば早く帰れるというシステムを考えたそうです。

超ホワイトなビジネスプランで受賞歴も多数


中村朱美さんは、女性起業家として、仕事と生活のバランスが考えられているビジネスプランなどが評価され、さまざまな賞を受賞されていらっしゃいます。最近では、第32回人間力大賞で「農林水産大臣奨励賞」も受賞されました。


ここまで評価されている彼女のビジネスプランなのですが、開店前に出場したビジネスプランコンテストでは、審査員の方たちにひどい言われようだったそうです。企業支援の専門家の方や大学教授などからバカらしいとまで言われたとか。そこで、中村さんはあきらめるのではなく逆に燃えたというので、やっぱりすごいパワーをお持ちなんだなと驚きました。ダメだしした審査員の方たちは、現在どのようなご意見をお持ちなのでしょうか。中村さんのサクセスストーリーはこの部分だけをとっても映画のようですね。

最後に

同じ年代の子供を抱えながら、しかも息子さんがリハビリ中というそれだけでも大変と思ってしまいそうな状況で、先進的なビジネススタイルを確立されて、お店を繁盛させているという中村朱美さん。お写真を拝見すると、どれもすてきな笑顔で、彼女の生き方を調べていく中で、わたしもいろいろ考えさせていただきました。