七草と言うと、春の七草と秋の七草があります。

春の七草は七草がゆで食べるのが古くからの風習として根づいています。

しかし、秋の七草についてはどんな草花が七草に選ばれているのかすら知らないという方が多いのではないでしょうか。

秋の七草の種類や、なぜその草花が秋の七草として選ばれたのか、その由来などをみてみましょう。

また、秋の七草を飾るだけでなく食べてみたいと思っている方のために、秋の七草の簡単レシピも合わせてご紹介します。

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そもそも秋の七草とは?種類と特徴まとめ!

春の七草と違い、あまり知られていない秋の七草。

その草花と特徴をみてみましょう。

秋の七草①萩(ハギ)


草冠に秋で秋に咲く花という意味を持ち、秋の花の代表とも言える萩。

小豆に似た小さな紅紫色の花を咲かせることからお彼岸にお供えするおはぎが、由来になったと言われています。

他にも淡い桃色や白色の花を咲かせる種類の萩もあり、7月~10月頃に花を咲かせます。

萩の花言葉は、思案・内気・柔軟な精神。

園芸としても育てやすい花です。

秋の七草②尾花(オバナ)


尾花というと聞いたことがないという方も多いと思いますが、実はススキのこと。

ススキは十五夜などの飾りにも使われることから、秋の植物として知られています。

穂がふさふさとしている様子が動物の尾に似ていることから尾花と呼ばれるようになりました。

ススキは草が茂る様子が名前の由来となっています。

生命力が高く、どんな場所でも生息できる尾花。

9 月~10月頃に花を咲かせ、園芸としても育てやすいのが特徴です。

その花言葉はまさに尾花そのもの。

生命力・活力・心が通じるが尾花の花言葉です。

秋の七草③葛(くず)


葛は濃い紫色の小さな花が稲穂のように咲き根っこから取れるでんぷんからくず粉が作られます。

古くは薬や漢方薬としても使われていたりくず粉は今でも和菓子を作るのに使われています。

葛の特徴の 1 つに、繁殖力の高さがあり、広範囲にわたり繁殖し、8月~9月にかけて花を咲かせます。

花言葉は治癒、芯の強さ、恋のため息などになります。

秋の七草④撫子(ナデシコ)


撫子は淡い紅色や白色の細い糸状の花が咲く撫子。

可憐な姿が幼い子供のようで撫でたくなるということが由来となっています。

大和撫子という言葉の由来ともなり、昔から撫子の花が愛されていたことがわかります。

春から秋にかけて花を咲かせる撫子の花言葉は純愛、大胆、いつも愛してなどになります。

秋の七草⑤女郎花(オミナエシ)


菜の花に似た黄色い花を咲かせる女郎花は、その花を咲かせる姿が女性を圧倒するほど美しいことから女郎花と呼ばれるようになりました。

8月~ 10月頃に花を咲かせる女郎花の花言葉は美人、親切、はかない恋などになります。

ちなみに黄色は女郎花ですが、白い花を咲かせるものは男郎花(オトコエシ)と呼ばれています。

秋の七草⑥藤袴(フジバカマ)


淡い紅紫色の花を咲かせ、その花の形が袴に似ていることから藤袴という名付けられました。

香りが強いため、貴族たちは香水のように使ったりしていたと言われています。

8月~10月に花を咲かせる藤袴の花言葉は遅れ、ためらい、優しい思い出などになります。

秋の七草⑦桔梗(ききょう)


鮮やかな青紫色の五角形の星形のような花が特徴的です。

初夏~初秋にかけて花を咲かせますが、青紫色という涼しげな色の花であることから、浴衣などの柄にも多く使われています。

6月~10月に花を咲かせる桔梗の花言葉は清楚、誠実、変わらぬ愛などになります。

ちなみに、春の七草はセリ・ナズナ・ゴギョウハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロの7種類の草花になります。

春の七草は知っているけど、秋の七草は知らなかった。

そんな方も秋の七草を覚えて、秋には七草を飾って秋を感じてみては?

秋の七草が選ばれた理由は何?その秘密は秋の七草の「由来」にあった!


秋の七草が選ばれた理由、それは奈良時代に歌人である山上憶良が秋の七草を歌で詠んだことが由来となっているんです。

それでは詳しい由来をみてみましょう。

歌人である山上憶良が万葉集で秋の草花に関する歌を二種詠みました。

その歌がこちら!
「秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびおり)
かき数ふれば 七種(ななくさ)の花」
「萩の花 尾花葛花 撫子の花
女郎花また藤袴 朝顔の花」
この歌が詠われたことにより、歌の中に出てくる7種類の草花が秋の七草として親しまれるようになりました。

ちなみに、歌の中では、朝顔の花が七草として出てきますがこの朝顔は、朝顔、ムクゲ、桔梗、昼顔などいくつかの説がありますが、一般的には桔梗を指すと言われています。

春の七草は食べられるけど秋の七草は食べられないの?

秋の七草は食べられないというわけではありません。

萩の花、尾花、葛、撫子、藤袴、桔梗などは毒性などもありませんし、食べることができます。

しかし、秋の七草は秋の野に咲く花です。

春の七草のように食べるという風習はなく花を見て秋を感じるというのが一般的です。

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秋の七草を食べたい!オススメレシピ2選!

秋の七草は食べることもできますが、中でもおすすめのレシピをご紹介します。

ススキの天ぷら

ススキは根元部分は硬くて食べられないため穂先の柔らかい部分を天ぷらにするのがおすすめです。

【作り方】

  1. 塩水につけて虫を取り除く
  2. 水気をよく切る
  3. 天ぷら粉をつける
  4. 天ぷら粉をつけたススキを揚げる

桔梗の若芽の和え物

桔梗の若芽は天ぷらでも美味しく食べられますが和え物などにしても美味しく食べられます。

【作り方】

  1. 桔梗の若芽を茹でる
  2. 流水で冷やす
  3. 軽く水気をきる
  4. 練りがらし、みりん、白だしを混ぜる
  5. 茹でた桔梗の若芽を入れてよく混ぜる

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【まとめ】意外と知られていない秋の七草!由来を知って飾ってみよう!

春の七草は有名で、七草粥として食べるという風習がありますが、一方で秋の七草を知っているという方は少ないのではないでしょうか。

秋の七草とは、萩、尾花、葛、藤袴、撫子、女郎花桔梗と秋を代表する 7 種類の草花のことで、万葉歌人の山上憶良が七草を歌で詠んだことが由来となっています。

秋の七草は、野に咲く花ですので、食べるというよりは花を見て秋を感じるのが一般的です。

しかし、絶対食べられないわけではありません。

天ぷらや和え物など、それぞれの花、茎などその花に合った食べ方があり、簡単に作れるものも多くなります。

簡単なレシピもご紹介していますので、ぜひ秋の七草を見て味わって楽しんでみましょう!