2019年は関東の台風被害が非常に大きい年になりましたが、2012年の九州北部豪雨や2018年の西日本豪雨、東日本大震災や北海道胆振東部地震など、近年は災害がない年のほうが珍しいくらいになってしまいましたね

そこで今回は災害への備えとして、実際に被災した人たちに『持っていて助かったアイテム・無くて困ったアイテム』をアンケートしてみたので、災害への備えの参考にしてみてください。

持っていて助かった災害への備え

1.懐中電灯


今回、30人ほどに災害への備えについてアンケートを取ってみましたが、一番回答が多かったのがこの【懐中電灯】です。

災害は夜に起きることもありますし、そうでなくても停電が起きれば明かりのない状態での生活を強いられることもあります。普段であれば夜、電気を消したとしても街中の電灯やコンビニなどの明かりで周囲はある程度見える状態ですが、災害時に停電が起きると辺り一帯が完全に真っ暗になるので灯りがないと何も見えません

そんなときに役に立つのが懐中電灯です。もちろん、ただ家に備えておけばいいというわけではなく『すぐに取れる場所に置いてあること』も重要です。

懐中電灯を備えておいて助かったという人のコメント

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北海道胆振地震のとき深夜に地震が起きて、ほどなく停電になりブラックアウトして何も見えなくなりました。常備していた懐中電灯でラジオなどの防災グッズが探せたので、夜に被災した時に困るのでリビングや寝室に懐中電灯を常備していると良いと思います

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東日本大震災では私の住む地域では直接的な被害こそなかったものの、停電になってしまいました。その際に役に立ったのがやはり電池式のライトで、なにも見えない状態から脱却できたのをよく覚えています。後に計画停電もあったためライトの数を増やして対応しました

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台風19号が来たときに、私の住んでいる地域は停電しました。その時に一番役にたったのが懐中電灯です。スマホでも今は光を発しますが、懐中電灯は長時間持ちますし、広範囲を照らすのでとても助かりました。災害時にはぜったいに必要なアイテムです

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阪神大震災は早朝に起こり、冬だったため外は真っ暗でした。我が家は以前から懐中電灯を見える場所に置いていたので、震災の時は懐中電灯を直ぐに手にしました。お陰でガラスの破片等で怪我をせずに済みました。懐中電灯は日々から場所を決めておいた方がいいです

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大きな地震が発生したことで住んでいるエリアが停電になってしまいました。停電なのでマンションの10Fから避難するには階段を利用するしかないです。その際、懐中電灯のおかげで怪我なく、無事マンションから脱出できました

懐中電灯だけでは不安という人もいました

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台風で停電が起きた時に、懐中電灯があったので夜になって真っ暗な時間帯でも家の中を歩くなどには助かりました。ただし、部屋全体を明るくするランタンがなかったので、テーブルで食事をするときなどに手元が暗くて困りました

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台風で一晩停電したとき、ろうそくで過ごしたことがあります。懐中電灯だと電池切れの心配がありますが、ろうそくならその心配がありません。溶けてしまった蝋をろうそくのまわりに垂らして固めながら使えば、大きめのろうそく1本で一晩持ちました。とりあえず1~2本、マッチやチャッカマンと一緒に台所にキープしておくと安心です

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2.卓上コンロ

卓上コンロは携帯できるカセットボンベを使って火を起こすので、災害でガスや電気が止まった状態でも簡単に料理ができます。ただの白湯でも体を温め心を落ち着かせることができるので、卓上コンロと予備のカセットボンベは備えておくと便利です。

卓上コンロを備えておいて助かったという人のコメント

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停電時、ガスも使えない時に卓上コンロが役立ちました。普段はホットプレートを使うので卓上コンロは使わないのですが、調理したりお湯を沸かしたりするときに、持っていてよかったなと思いました。ただ、非常食を全く家に置いていなかったので、日持ちする缶詰などの食材を備蓄するようになりました

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東日本大震災の時に被災しました。そのときは、電気・ガス・水道は全てすぐにスットップしたのですが、そこで懐中電灯、ガスコンロ、水を持ち運びできるポリタンクがとても役に立ったのを覚えています。懐中電灯は言うまでもありませんが、ガスコンロは乾麺をゆでたり鍋を作ったり、そして湯を沸かしたりもできるのでこれがあると助かります。ポリタンクは給水場までの往復に必須アイテムです

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9月始めに起こったこの地震がきっかけで、北海道全域に停電が発生しました。ガスは使えますが、電気が使えないためにコンセントからの給電が必要な給湯器は動きません。そのため、お湯が出ずにシャワーを浴びることも不可。しかし、簡易ガスコンロがあったためお湯を沸かすことができました。

卓上コンロがなくて困った人のコメント

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台風19号の時に、洪水などの被害はありませんでしたが、長時間停電しました。家はオール電化でガスが使えないので、お風呂も入れなくなり料理も出来なくなりました。カセットコンロを用意していなかったため、電気の切れた冷蔵庫の中の腐りそうな食材を調理することもできず大変困りました

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昨年の台風で、我が家は約半日、停電になりました。その時に、モバイル バッテリーが役立ちました。スマホやUSB対応の懐中電灯に充電が出来て、とても助かりました。一方で、我が家はオール電化住宅なので、電気が無いとお湯も沸かせないので、カセットコンロを所有しておくべきだったと痛感しました

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3.ラジオ

今回の台風で一番見直された防災アイテムがラジオではないでしょうか?
長く続く停電で、TV・ネットの情報が得られない状況でも乾電池で動くラジオなら最低限必要な情報は得ることができます
値段も単純なラジオ機能のみなら数百円で買えるので、いくつか持っておいて損はないでしょう。

ラジオを備えておいて助かったという人のコメント

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私の自宅はマンションなのですが、最近の台風で停電が発生しました。そんな時にとてもあって良かったな、と思ったものは「手回し充電で動く、懐中電灯付きの携帯ラジオ」です。このラジオは電池が切れたとしても、手回し充電器でラジオや懐中電灯が使えたり、スマートフォンなどを充電することもできるので、停電の際には本当に重宝しています

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私が台風の時に有って良かったものはラジオです。特に地元のコミュニティ放送局では、リアルタイムで地元の災害に関する情報を流してくれました。そのおかげでいち早く、今の状況が分かり、無駄なく行動することが出来ました

ラジオがなくて困った人のコメント

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北海道胆振東部地震の際に停電となり、充電をする事が出来なくなりました。テレビからの情報が得られなかったのでスマホでネットから情報を得ていましたが、どんどんバッテリーが消耗され、最終的にスマホを利用することが出来なくなりました。ですので、モバイルバッテリーと電池で動くラジオがあれば良かったとおまいました。※防災用品として、後日購入しました

4.水、あるいは水を入れるタンク

水は人間にとっては、まず生きるために最低限必要なものですし、生活の中でもかなり大量の水を使っています。
普段は蛇口をひねればいくらでも出てきますが、災害で断水になったときのために普段からある程度備えておくことも重要です。
また、単純に水そのものも備えておいたほうがいいですが、水を入れるためのタンクも『持ちやすく、大量に入る容れ物』があるのとないのとでは給水所に行ったときの労力も変わってくるので、軽くて収納性のいいタンクをいくつか備えておきましょう。

水やタンクを備えておいて助かったという人のコメント

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台風による大雨で水道管が破裂したことから、自宅の水道が使用できなくなりました。その時に水道局からタンク車がきたのでお水をもらえることになりましたが、その際に灯油などを入れるための新品のポリタンクがあったので役立ちました

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台風で停電が起きた時に、トイレの水が流せなくなりました。そのときに助けられたのは市販の「水」です。私の家では常日頃からペットボトルの水を2リットル6本ぐらい確保してあります。そのため以前の台風19号で停電になったときにトイレの水を流せました。それほど長い時間停電したわけではなかったですが、水があって本当によかったです

水がなくて困った人のコメント

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学生の一人暮らしというのもあったので、特に揃えていなかったのですが、自転車はあってよかった、と思いました。他の知り合いのところに駆けつける事もできましたし、小回りがきいてよかったと思います。無くて困ったのは、お水を置いておけばよかったと思いました。水は、どんな時にも使えるのに、ないととても困るものだと実感しました

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5.その他、持っていて助かったアイテム

モバイルバッテリー

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2016年熊本地震、震度7の震源地から5kmの場所で被災しました。私たち家族は小学校のグラウンドで車中泊という避難方法を選びました。実際に被災して感じた、持ってて良かったベストアイテムについて書こうと思います。スマホとモバイルバッテリーです。一刻も早い避難、家族との連絡、そして今何が起こってるのかという情報収集にスマホは欠かせないものとなりました。停電した被災地では充電もままなりません。あらためてモバイルバッテリーを持っていて良かったなと思いました。近年、普及と共にモバイルバッテリーは安価で手に入るようになりました。災害への備えとして、持っておくべきベストアイテムだと強く思います

紐や袋

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台風で、一部のお宅の瓦が飛ぶほどの猛烈な風にさらされた時、我が家の木戸が吹き飛ばされそうになりました。住宅本体とは全く別に二本の柱と横に渡した一本の梁の構造で、柱の根元が少し腐っていた事もあり、折れて吹き飛ばされそうになりました。その時、スーパー等のレジ袋に庭の植木鉢の土を入れて土嚢を作り、柱の根元を補強し、かつ梁の部分に荷造りテープの先に同様の土嚢を付けて、振り分ける様にして引っ張りました。これで柱の根元と、上部を固定して何とか台風に破壊されるのを免れました。完全に柱が折れて吹き飛ばされるのを防止できたので、修理はDIYで何とか行う事が出来ました

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台風の時に必要だと思ったのは、外に置いていたのゴミ箱などを固定できるものです。台風の時、雨風が酷かったのですが、ゴミ箱が飛んでいき、必死で紐などで固定しました。とにかく、なんとかしないとと思いました。きちんと木の枠があるタイプのものが欲しいと思いました

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台風の時に浸水しそうになった時にゴミ袋があって助かりました。水を入れて水嚢として使えました。水を入れなければ誰でもどこにでも持って行く事が出来ますし、中身が水なので土嚢よりしっかりと隙間が埋まってほぼ室内に水が入ってくる事はありませんでした

安全靴

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去年の大阪府北部地震の時、私の家でも様々なものが散乱しました。阪神大震災の経験から、部屋に安全靴を置いておけば直後の行動に非常に役立つのではと考えて常備たのですが、散らかった床を全く気にせず歩けるのは本当に便利でした

毛布

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自然災害があった当日、避難所となっている近所の小学校の体育館で寝泊まりをしました。体育館の中は広いこともあり、自宅にいるよりもかなり寒く感じました。非難グッズが用意されるのは、2日以降なので、やはり初日は自分で準備をすることが必須です

代理店型任意保険

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西日本豪雨で車が浸水し駄目になりました。車だけで済んだのが幸いでした。ディーラーに自分でレッカーの手配をして車を持ってくるように言われたのですが、入会していたJAFにも、あのように大規模な災害の時には順番待ちとなりすぐに対応はしてもらえませんでした。保険会社に直接電話してもつながりません。しかし保険の代理店に連絡すると、タイミングが良かったこともありますがレッカーのための積載車や次の車を購入する期間の台車などすぐに手配してもらえました。このときは高くても代理店型の保険でよかったなと思いました

蝋燭

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15年程前に発生した北海道十勝沖地震の際に夜中の地震だったので、停電時に蝋燭があったことが非常に助かりました。北海道は停電になると、寒さとの闘いにもなるので、若干ではありますが、蝋燭の火は照明としての機能だけじゃなく暖をとるものとしても便利でした。 また、ガラスが多く割れてしまっていたので、軍手が無かったことはかなりダメージを受けました

薬のストック(※1)

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大阪府北部地震の時、日頃からもしもの時に備えて薬をストックしておいたので助かりました。私は持病があり、いつも多目に薬をもらっています。そしてもしもの時のために別の袋にストックしておきました。避難所生活は長引きましたが、薬に困ることはなく、助かりました

※1 処方箋が必要な薬をストックする場合は主治医の先生に事前に相談をしておきましょう

6.その他、無くて困ったアイテム

ブルーシート

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先日の台風で屋根の一部が破損して、酷い雨漏りになったのですが、ブルーシートの用意が無くて困りました。代わりになりそうな物が無かったので、その辺にあったダンボールを継ぎ接ぎで使ったんですが、大雨に対しては気休め程度にしかなりませんでした。もちろん、今はちゃんと準備してあります

簡易トイレ

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阪神大震災の時になくて困ったものは、簡易トイレです。水が止まってしまったためトイレを使うことができませんでした。簡易トイレや大人用紙オムツがあればいざという時本当に役立ちます。それ以来、簡易トイレセットを用意するようにしています

マスク

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旅行中に東日本大震災に遭遇し、急きょ体育館が避難所になってそこで泊まることになりました。一晩だけでしたが、冬場ということもあり喉がとても乾燥しました。もしマスクを持っていたら、うるおいを保てるだけでなく粉じんやウイルスを予防できるのに、と思いました

備えよ常に


『備えよ常に』はボーイスカウトのモットーとして有名ですが、毎年のように災害が起こる今、日本人皆がこのモットーのように精神面と物質面の両方でしっかりと災害に備える必要性があると思います。

今回の記事では実際に災害にあったことがある人に、災害の備えとして絶対に必要なものを挙げてもらったのでその教訓をこれからの防災対策に生かしてもらえればと思います。